pHコントロール用キャットフード
あまり聞き慣れないpHコントロールという言葉。猫に多い病気のひとつである下部尿路疾患を防ぐためのキャットフードを指しています。下部尿路疾患は、水分不足や尿を我慢することで発症しやすく、その中でもストラバイト結晶や尿路結石症が多くなっています。
それらの病気を防ぎ、改善してあげるためにはpHコントロール用のキャットフードを与えてあげましょう。
特にストラバイト結晶になってしまう猫の割合が多く、次いでシュウ酸カルシウムという尿路結石になることが多いです。
これらの結晶は、尿のpHの酸性・アルカリ性が関係しており、ストラバイト結晶は、尿のpHがアルカリ性になるとできやすく、シュウ酸カルシウムは尿が酸性になるとできやすくなります。
つまり、ストラバイト結晶をなくすためには酸性が多く含まれたもの、シュウ酸カルシウム結石の場合はアルカリ性が多く含まれたものを与えてコントロールしてあげることが大切です。
実は、昔は酸性かアルカリ性のどちらかにしか対応していないフードが多かったのですが、あまりにも尿路結石を発症する猫が多いこともあり、ストラバイト結晶とシュウ酸カルシウムの両方に対応したキャットフードが主流になっています。
pHコントロール用のキャットフードの種類は、メーカーによっても表記が変わってくるので注意してください。例としてあげるとpH値として数字が書かれているなど病状のレベルに合わせて調整できるものがあります。
そういったフードの数値はpHの溶解度を指しており、数字が低いほど溶解度が強くなります。0が一番強くなりますので、どの値のものを与えたら良いのかについては動物病院で相談するようにしましょう。
また尿路疾患が改善されたものの、再発の危険性があったり、尿路疾患になりやすい猫に与えてあげるフードというのも存在します。
尿路疾患は猫によってはかなり再発しやすい病気です。できれば病状が落ち着くまではpHコントロール用のキャットフードを与えてあげたいところ。
キャットフードを変えたことで肥満の恐れがある場合は、pHコントロール用のキャットフードの中でも低カロリーになっているものを選んであげるとよいですね。
尿路疾患は猫の水分不足も大きく影響しています。pHコントロール用のキャットフードを与えてあげるほかにも、ご飯の時間にお水をたっぷり与えてあげるのも尿路疾患を防ぐことにつながります。